ノンワックスタイル床のメンテナンス
ノンワックス床のメンテナンスは時間がかかる
今回のお題は、春から定期でお伺いしている医院のフロアです。これまで少しずつ準備を進めてきましたが、ついに!と私どもの少し重い腰が上がりました。
よくあるクリニックの光景、ツヤツヤのフロアが気持ちいいです。スタッフの方々が、時間さえあれば掃除機をかけていらっしゃるとのこと、ゴミもほとんど落ちていません。
フロアの素材は、ノンワックスタイプのタイル床。それまでワックスで管理していた床を数年前にリフォームされて、しばらくはお手入れいらず、のはずでした。
ここ最近目立ち始めたのが歩行傷、悩んだ院長先生が、時間がかかっても良いので改善してほしいとご相談くださいました。
確かに、患者さんが診察室に入る動線の部分が、かすれてツヤがなくなっています。これはノンワックス床でも同じ症状になります。
※ここでいうノンワックス床は、製品出荷時に既にUVコーティングが施されているものを指しています。
この床タイルには、薄いコーティングフィルムが施してあり、ワックス床のように上からワックスを塗っておしまい、というわけにはいきません。「フィルムを少しずつ剥がす」という地道な作業を行い、通常のワックス床より多めにワックスを塗布し、つやのある部分との調和をとる必要があります。
こちらの医院では、時間が掛かっても良いというお話でしたので、時間制サービスとして少しずつ、日数をかけて進めていきます。
とりあえずテスト剥離のため、歩行傷が多く、かつ患者さんの目につかない、受付から診察室への往来の激しいエリアを選びます。
テスト剥離中です。まず、ノンワックス床タイルにわざと傷をつけて、できるだけフィルムを剥がしていきます。フィルムといってもペロッとはがれるようなものではないので、やや粗めのパッドをつかってポリッシャーをかけます(テスト時はハンドポリッシャー)。あまり目立つ傷がつくようなら、パッドを変えます。
剥離してツヤがなくなり、ようやく普通のタイルになりました。
剥離していない隣のタイルと比べるとこんな感じです。
このノンワックス床のタイルは、フィルムコーティングのためツヤが強く、ニュアンスをそろえるとなるとかなりの回数を塗り重ねる必要があります。通常、新築時には6回くらいワックスをかけますが、今回はそれ以上でした。
ツヤがでて、隣の歩行傷のあるタイルと比べると差が一目瞭然です!
これを、できれば床全面、気温の高い10月くらいまでに終えたいのですが、どうなるでしょうか。
お店やクリニックの場合、営業時間がありますので、こうした作業は定休日や休診日に行うことになります。当店は木曜定休なので、木曜休診の多いクリニックは必然的に日曜または祝日のみのお伺いとなります。うまくスケジュール確保して、なんとか年内を目途に頑張りたいです。
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