パナソニック製ドラム式洗濯機NA-VX3700Lの分解クリーニング
平塚市にて、パナソニック製ドラム式洗濯機NA-VX3700Lを分解クリーニングしました。乾燥機能を使うと、やたらと長い時間をかけるのに生乾き、という症状が出て困っているとのことでした。また、乾燥フィルターが水びだしになるそうです。どちらもこのタイプにはよくある症状です。一度メーカー修理を頼んで良くなったものの、また症状が出てひどくなってきたということでご依頼をいただきました。
さっそく分解していきます。温風の通り道はこんな感じでした。
ほこりまみれでした。洗濯槽のカバー(脱水受けカバー)の裏側はどうなっているでしょうか。
右下の部分はこんな感じでした。
水分と熱で圧縮されたほこりが付着しているのがわかります。問題は左上の部分です。
穴が開いています。脱水槽とこのカバーの間に付着したほこりの層が熱を持ち、カバーのプラスチックを溶かして削れてしまっています。溶けたプラスチックはどこに行ったかというと・・・
脱水槽のリングの方にくっついていました。こちらも熱で圧着されていて削らないと取れません。
穴が開いているのですが、洗濯も乾燥もできます。エラーが出ることはないので、このように分解してみないとわかりません。ただ、作業前の試運転では、全方位シャワーが全く出ていませんでした。ノズルにほこりが詰まっていてシャワーが出ないことはよくあるのですが、カバーが削れたことの影響があるのかもしれません。
アフターの画像です。
もうひとつ、乾燥フィルターのところが水びだしになる症状についてです。
見えづらいのですが、乾燥フィルターを引き出すと奥に熱交換器(アルミフィン)が見えます。ここにほこりや髪の毛がびっしり付いていました。そうするとこれを洗浄するための水が排水口へ流れにくくなり、フィルターのところに水がたまってしまいます。
アフターです。
試運転では水びだしにはならなくなりました。
洗浄を終えて組み上げ、試運転したところ、洗濯も乾燥も問題なく動作しました。しかし全方位シャワーは全く出ませんでした。ノズルは全部掃除しましたので、カバーが削れたことに原因があると思われます。
メーカー修理を依頼すれば、穴の開いた洗濯槽のカバーを交換してくれます。ただ、すでに5年経過していますので、買い替えるという選択肢もありかもしれません。現状で問題なく洗濯・乾燥ができますので、このままで使い倒すという選択肢もあるかもしれません。判断に悩むところです。
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