洗濯機の乾燥機能のジレンマ
洗濯機はたて型がよいか、ドラム式がよいか、という点を乾燥機能という観点から考察してみます。洗濯機を検討するのに乾燥機能は外せない、と考えていらっしゃる方はぜひお読みください。
ドラム式洗濯機はもちろんですが、たて型洗濯機でも、乾燥機能が付いていると大変便利です。洗濯物を放り込めば、乾燥まで、最後まで全部やってくれるので時短になります。忙しい生活の中における強力な助っ人といえるでしょう。
乾燥機能付き洗濯機の短所
ところが、その便利な機能を使い続けていると、たて型・ドラム式を問わず、またメーカーや機種を問わず、同じ現象が現れてきます。
「乾燥時間がやたらと長い」「乾燥が終わらない」「乾燥がやっと終わっても湿っている」「毎回乾燥フィルターを掃除しないとエラーが出て乾燥が止まってしまう」
これらの現象の原因は同じです。洗濯機の中の温風の通り道がほこりでふさがってしまっていて、温風が十分に通らない、あるいは全く通らなくなっていることがその原因です。
トラブルの対処方法
先に挙げたような症状が出始めているならば、ユーザーにできることはもうありません。乾燥フィルターの掃除では何も変わりません。
ドラム式洗濯機の「乾燥フィルターの奥」を掃除できるというアイテムがあります。それはどうでしょうか?
分解したところを見ていただければわかりますが、そのようなアイテムを使っても、入口付近を掃除できるにすぎません。奥までは到底届きません。そして奥の方がみっちりほこりが詰まっています。
さらに、そのアイテムを「落とす」というリスクがあります。実際、掃除をしていて中に落としてしまったのでそれを取り出してほしい、という依頼がありました。こうなると洗濯機をまわすことはできなくなります。どこに落ちたのかわからないそれが洗濯機を壊す恐れがあるからです。分解クリーニングにお伺いするまで、数日間洗濯ができなくなってしまいました。そうしたリスクも頭に入れておく必要があります。
ですので、先に挙げたような症状が出始めたなら、分解クリーニングをご依頼いただくのが最善です。
ジレンマとは?
では乾燥機能付き洗濯機のジレンマとは何でしょうか。
乾燥機能付き洗濯機は、乾燥機能を使い続けるとほこりが詰まっていき、乾燥機能が落ちます。ではどうしたらよいでしょうか?
ひとつの答えは、定期的に分解クリーニングをご利用いただくことです。
ほかにもありますか。
お客様の中には、その答えとして、シンプルなたて型洗濯機を購入し、その上に乾燥機を載せる、という選択をなさった方がいらっしゃいます。乾燥機はガス式が評判が良いようです。そうすると、乾燥機能を分離することで、洗濯機のほこり詰まりは無くなります。
とはいうものの、この答えも万能、また最善とは言えません。洗濯機設置場所にガス管がない場合は引いてこなければなりません。また、スペースが限られていることが多い脱衣所では、洗濯機の上にラックを組んでその上に乾燥機を置くことが一般的ですが、そうなると乾燥機がちょっと高い位置になり、小柄な女性では乾燥機の中の奥まで手が届かなかった、ということがありました。
そして最大のジレンマが、洗濯機から乾燥機へ洗濯物を移さなければならない、という点です。それぐらい、と思われるかもしれませんが、最初に書きました通り、乾燥機能付き洗濯機の最大のメリットは「洗濯物を放り込めば、乾燥まで、最後まで全部やってくれる」点です。途中で1回呼び出されるのをどうみるか、が鍵となります。家事の中で洗濯をどのようにしているか、自分の生活スタイルと合わせて判断するところとなるでしょう。
もちろん、最初に挙げた答えも良い選択肢だと思います。乾燥機能が無くても、洗濯機は汚れます。カビ汚れが徐々にたまっていきますので、分解クリーニングは必要です。そのことを考えますと、乾燥機能付き洗濯機で、定期的に分解クリーニングをすることもよいでしょう。
選択肢はいろいろとあります。メリットとデメリットを比較し、自分の生活スタイルにあった家電を選んでいきましょう。
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